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福井弁護士会主催の事業承継シンポジウムで竹川副会長が講演

2015-09-16

 中小企業の事業承継をテーマとした福井弁護士会主催のシンポジウムが、9月14日(月)福井商工会議所ビルで開催され、当協会の竹川充副会長(中小企業基盤整備機構事業承継コーディネーター)が「中小企業における事業承継対策の重要性」と題して基調講演を行いました。
 竹川副会長は、事業承継を陸上競技のリレーをモデルにして、「企業が持つ事業の優位性やスピード感が、バトンパスのミスで大きく損なわれたり、他社に追い抜かれてしまうようなケースも少なくない」と引き継ぎの難しさを例えて紹介。また、個人事業所の61%、法人企業の50%が廃業・倒産の理由として「後継者不在」を挙げていることや、経営者の平均年齢が60歳を超えている調査結果を挙げ、「事業承継に最低でも5年から10年の時間を必要とすることを考慮すれば、今、まさに事業承継について取り組む時期に来ている」と、社会全体をあげて事業承継に対する意識を喚起する必要性があることを訴えました。
 一方で、事業承継で引き継ぐものとして人と資産(株式・資金)に加えて、「目に見えない強み」=「知的資産」の存在をあげ、「経営理念や会社の信用、保有する技術、顧客など、目には見えない大切な資産を、どのタイミングで、いかに経営者から後継者へとスムーズに引き継がせるかが重要なポイントになる」と述べ、将来を見据えた事業承継の計画づくりや、早期の準備・着手の必要性を強調しました。
 引き続き開催されたパネルディスカッションにも、福井県内の弁護士や税理士とともに竹川副会長が参加し、事業承継における専門家の役割について意見交換し、事例を基に対策を紹介しました。
 弁護士からは、株式の相続に起因した家庭内の経営権争いについて、「親族内で分散して株式を相続させることが争いのきっかけになるケースも有る。『うちは大丈夫』という考え方ではなく、遺言書を活用することで後継者に相続株式が集中するような取り組みが必要」と紹介。
 また、税理士は税務面から、相続税制の変更(控除枠の縮減)により、相続税問題が身近に起こりうることや、相続税の納税猶予制度等を活用して、早い段階で相続・贈与税対策に取り組むべきとアドバイス。
 竹川副会長は、従業員等が経営権を引き継ぐ「非親族承継」における問題として、株式の買取資金の不足を挙げ、役員報酬の引き上げや日本政策金融公庫の融資制度などの対応策を紹介。また、債務面でネックとなる経営者の個人保証についても、「経営者保証に関するガイドライン」が新たに設けられたことを説明しました。
 最後にコーディネーター役の弁護士からは、「複雑・多様化する中小企業の事業承継問題に対して、各分野の専門家や金融機関、支援機関がネットワークを組んで多角的にサポートしていく必要が有る」と述べてシンポジウムを締めくくりました。

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