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4月例会で「観光産業化研究会」「インドネシア視察研修」報告

2019-04-26

 4月16日(火)18時30分より、福井商工会議所にて平成最後の4月例会を開催、会員19名が参加した。今回は、変則的ながら、前半は、観光産業化研究会より、前年の地方創生シンポジウム発表からさらに充実させた大野市への提案報告、そして、場所を交流会会場へ移した後半は、インドネシア視察研修の動画を通して、福井県企業進出状況やジャカルタ都心部の開発状況等を学ぶ良い機会となった。

 「大野市の観光活性化への提案」と題した50ページを超える提案書が配布され、発表がスタートした。
 まずは、峠岡委員長より提案の全体像が示された。研究会では、大野市へのフィールドワークのみならず、複数年に渡る国内視察研修での知見も加えて、萩・津和野地域や飛騨高山地域等の比較や、所属委員個々人の経験に基づく、他地域の土産品を参考にする等、多角的に分析・考察が加えられていた。
 川嶋委員長より、独自の「ICCO分析」(Interest・Content・Culture・Omotenashi)を切り口に、越前大野と飛騨高山の比較表が提示された。観光客に対する知名度、大野城や寺町通り等の文化的要素、街歩きをした際の立ち寄り先について等である。他地域とのペアリングという戦略の方向性が提案された。萩・津和野にヒントを得たとのことだった。
 友田会員より、具体策として、Interestにあたるガイドブック作成や複数のバスルート、Contentにあたる“天空の城”大野城の観光地としての磨き上げや、滞在時間を充実化させる、食・民芸・美術の各々の観光ガイドコース等が提案された。個人的には、各宗派の寺院が立ち並ぶ大野だからこその読経体験が非常に興味深かった。
 勝木会員からは、観光消費額を伸ばす具体策として、商標登録もされているブランドである上庄(かみしょう)里芋や、とんちゃん(ホルモン)を使ったメニューの充実化等が挙げられた。2021年度に開駅予定の「(仮称)結の故郷」道の駅を拠点として、観光訪問時の飲食・土産だけにとどまらず、いかにギフト・お取り寄せ品へ展開できるかが課題と、中長期的な展望も加えられた。
 竹内真一会員からは、宿泊客数を増やす提案について、「大野には、温泉はないが、食・自然があり、宿泊客向けのイベントは新たに作る必要がある。」と客観的に分析。その上で、B&B(宿泊と朝食のみ)に特化し、地元の食材と地酒を中心とした夜歩きマップで飲食店とを結びつける、さらには、用具レンタルサービスを含めたトレッキング体験の提供等、具体策が示された。宿泊しなければ体験できない仕掛けにすることが肝要と力説していた。
 最後に、峠岡委員長が「『結』のブランド化」に触れ提案を総括した。にぎわい創出のためには、七間朝市での人の動き、触れ合いを、朝だけにとどめず、観光客向けのストーリーテラー・ガイド役として、街の人が日替わりでなじみの店を紹介する方法も加えられた。大野に限らず、観光活性化のためには、「リピーターを大切にしながら、今あるものをどう光らせるか・磨きなおせるか」が鍵とのことだった。

 会場をBistro & Bar GLOUTONNE (グルトンヌ)へ移し、交流会が始まった。新規独立開業した会員の挨拶、乾杯の後、和田会員が撮影・編集したインドネシア視察研修の映像を見ながら、カジュアルフレンチに舌鼓を打った。
 和田会員曰く、道路工事期間中、3車線を無理やり4車線として使う渋滞事情、日本車の圧倒的な人気等、ASEAN地域の中ではタイに負けず劣らず自動車産業が発展しており、ガソリン等のエネルギー需要の隆盛も今後見込めるため、目が離せないとのことだった。福井県進出企業の日本人駐在員との会食も催され、「福井から人が来るだけで歓迎される」とのことで、ジャカルタは欧米地域よりも距離的に近いとはいえ、治安・リスク面への注意も怠ることができないことを感じさせた。映像では、高層ビルが所狭しと立ち並ぶ都心部を映す一方、郊外では、平屋建ての住宅も多く「どこに2億6千万人もの人口が住んでいるのか?」と疑問の声も上がっていた点が印象的だった。数年経ち、訪問すると、全く異なる景色と言えるほど、発展著しいという。
 協会ホームページ内の海外視察フリーレポートにも詳細報告があるため、ぜひ、参照されたい。

(上條辰徳)

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50ページを超える提案書

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峠岡委員長による全体像説明

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店内奥にて撮影映像を放映

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海老ときのこのアヒージョ

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