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7月例会で「診断士が知っておくべき“広告のいろは”」を学ぶ

2019-08-06

 7月18日(木)18時20分より、福井商工会議所にて講師に(株)真空ラボの虎尾氏・出村氏をお招きし、会員20名が7月例会に参加した。「診断士が知っておくべき“広告のいろは”~何が言いたいのかわからない広告の罪~」と題して、診断士が支援先にどのような観点で広告やプロモーションのアドバイスをすべきか、持つべき視点について、貴重な示唆をいただく場となった。文字を中心としたシンプルな発表用スライドで、キャッチコピー事例も多く、あっという間の1時間だった。
 素人考えだが、広告のキャッチコピーは、いかにも奇抜・不思議と感じられるものが対象者に響くかと言えばそうではなく、経営戦略上の基本でもある「競合との差別化」「受け手を想定したコピーにする」といった点を押さえなければならない。
 プロモーションにおいて、考えるべき「コンセプト」とは、「商品とターゲットの間に作り出す新しい価値観」である。虎尾氏曰く「コンセプトという言葉の意味を正しく理解して使っている人は少ない。」ただ、コンセプトを明確にしておくと、キャッチコピーだけではなく、リーフレット・ホームページ等のアートデザインにも統一性が生まれてくる。具体例として紹介されていたのが、岡本太郎氏の「芸術は、爆発だ」である。それ以前は、芸術は静かな美術館で厳かに楽しむもので、気品あふれる方が対象者といった解釈が多勢だったが、以降は、力があふれ、アグレッシブに多くの人が楽しめるものという世界観を作り出したという。新人コピーライターが研修で「鉛筆の新しい用途を考える」というコンセプトトレーニングもあるとのことだった。我々も、いつも使っている持ち物を別の用途にしたら?と頭のトレーニングをすると、クリエイティビティが磨かれるかもしれない。
 「共感性」のあるコピーは、広告の受け手に届ける力を持つ、という説明もあった。具体的には、LEDの広告で「商品寿命、驚異的アップ」よりも、「工場の電灯、もう替えなくていい!?」の方が伝わる。また、交通広告で「早く帰るより、無事に帰るほうが、ずっと大切。」よりも、「早く帰るより、無事に帰るほうが、ずっと早い。」(故 岩崎俊一氏)の方が、共感性が高い。同じような意味であっても、言葉の選び方で、印象だけでなく、記憶に残りやすくなる。ここに、コピーライターの価値が現れるということがよく理解できた。
 続いて、「クリエイターのトリセツ」として、中小企業診断士がコピーライターやデザイナーと協業する場合、気をつけるべき点について触れられた。
 結論、「クリエイターには、個別指示ではなく、目的を伝える」ということである。
 「空白はもったいないから文字で埋めて」「コピーはそのままの表現で変えないで」と伝えてしまいがちだが、言い換えれば「もっと伝えたいことがあるんだけど…」「ストレートに伝えたいんだけど…」という意図が隠れている。クリエイターは表現を作るプロなのだから、目的を伝え、その目的を果たせる表現を任せるというスタンスが重要なのである。
 最後に、「観光資源乏しいと言われる福井県に、アジア圏の外国人観光客を呼び込むための新しいコンセプトを考えよ」という課題が与えられ、参加者で頭をひねった。数名の回答に対して、虎尾氏・出村氏との双方向でコミュニケーションしながら、コンセプトに対する知見を深め、例会は終了した。この原稿を読まれている方も、ぜひ、一度、課題を考えてみてほしい。
 その後、会場を新海寿司へ移し、交流会が始まった。(株)真空ラボに手掛けていただいた刷新された診断士協会リーフレットへの感想等も飛び交いつつ、創造性に富む7月例会・交流会が幕を閉じた。

(上條辰徳)

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(株)真空ラボ 虎尾弘之氏

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参加者20名での7月例会

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