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中央アルプス千畳敷

2012-11-16

(1日目)
 福井から5時間かけて、駒ケ根ICまで高速道路をドライブし、12時30分に菅の台バス停着。シャトルバスでしらび平へ。そこからロープウェイ7分で、13時30分に標高2600mの「ホテル千畳敷」に着いた。シーズン外料金でも、1泊2食で一人16800円。高原にあるだけに、6畳一間(布団はセルフ、共同トイレ・浴場)で、これだけの値段である。
 時間があるので、ちょっと散歩のつもりで、極楽平から宝剣岳を縦走してしまった。妻と2人で200CCばかりの水と、薄手の上着という軽装である。リュックなし。もし遭難したら、槍玉にあがったに違いない。14時10分にホテルを出て、三の沢分岐から宝剣岳山頂を超える。頂上付近の岩場は、足場こそしっかりしているが、高度感でスリル満点である。宝剣山頂から極楽浄土を経て、16時30分にホテルに戻る。ホテルには、洗い場5つの「大浴場」があった。
 夕食に、生ビール1杯と、日本酒1合を飲んだ。2600mという標高のせいか、たったこれだけのアルコールが入らない。そのためか、見た目はまあまあの食事だったが、あまりおいしく感じなかった。あまりに苦しくて、蕎麦1椀と豚肉一切れを残してしまった。標高の高いところでは、ビールはよくないのかもしれない(加齢のせいであることは間違いないか)。

(2日目)
 6時10分に千畳敷ホテルを出発。8時に木曽駒頂上に着いてしまったので、帰りにまた宝剣岳を縦走した。今度は逆方向からだ。妻は、スリルがあっていいという。岩場を過ぎて下山中、おぼつかない足取りの高齢者グループが登ってきた。「私たちでも大丈夫でしょうか?」と聞かれたので、「下さえ見なければ大丈夫です。」と答えておいた。高所恐怖症の人は心配かもしれないが、ここで落ちて死んだ人は、あまりいないはずだ。
 ホテルには10時20分到着。息が切れなければ、面白いコースである。どうも7~8年前煙草を止めてから、標高が高くなると息苦しくなる。肺に酸素を取り入れる機能が、弱ってきたのだろう。
 10時40分のロープウェイで、しらび平に下山。ウイークデイなのに、高齢者を中心に観光客が多い。11時の臨時バスで、11時30分に管の台バスセンターに到着した。途中、激しい雨が降ってきた。あの高齢者グループは、無事岩場を通過できただろうか。公営のコマクサの湯で入浴。駐車場で、昨晩ホテルで朝食用にもらったおにぎりの残りを食べ、12時30分福井へ向け出発。

 千畳敷は、3000m近い高さがあるため、どのシーズンも景色が良く、観光客が多い。では観光客は、どこで金を落とすのだろう。
 私たちが泊まったホテル千畳敷は、20室しかなく、満室でも40人。それでも1日70万円以上の売り上げがある。スタッフ10人なら、御の字だ。ただ、季節によって、満室かゼロに近いかの差がある。かなり機会損失が発生するが、儲けを計算しやすい。その他、木曽駒や宝剣岳の山頂付近には、山小屋が5つぐらいあった。数が多すぎて、夏のシーズンぐらいしか、満員の客が入らないと思う。
 やはりなんといっても、シャトルバスとケーブルの往復料金収入が多い。ケーブルの定員60人だから、1日20往復で、およそ1200人。シーズン中は臨時もある。管の台から千畳敷往復料金〈3800円〉や土産物などを入れると、少なくとも1日500万円である。5~10月のシーズン中は、1か月1.5~2億円が交通費だけで、地元に落ちる。そのうえ、1200人の観光客が、ほとんど1日、この辺りをうろつくのである。
 ただ観光客にとっては、ふもとからの往復交通費だけで4000円近くかかる。よほど欲しいものがなければ、他に金を使わない。管の台付近には何軒かホテルがあったが、それほど入っているようには見えなかった。まして、公営施設である「コマクサの湯」(入浴600円)は、どう見ても儲かっていない。ロープウェイの客が素通りしてしまう。これだけ集客力のある場所にあるのに、もったいない。品揃えたっぷりの魅力ある物販店がないことも原因であろう。

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佐治眞悟

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ホテル千畳敷(ロープウェイ終点)

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