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高架下を活用したクラフトショプ集積を訪問(秋葉原)

2013-10-31

 今年、東京丸の内郵便局の再開発で出来た「KITTE」が多くの来店客を集めていますが、こちらは全国から衣・食・工芸店を誘致したアンテナショップのようなものとなっています。
 今年4月、福井県のアンテナショップ「食の國 福井館」が、銀座にオープンしましたが、新橋から銀座、有楽町、日本橋にいたるエリアは、全国の産品を紹介するアンテナショップの一大集積地になっていますし、食の福井館の近くにある「AKOMEYA」さんも、全国から特徴ある食品を集めたショップとして注目されています。
 このように、東京では地方のいろいろな特徴ある商品を紹介する店舗が各所に展開されており、先日、秋葉原の駅の近くの高架下を活用した「ちゃばら」と「2k540 AKI-OKA ARTIZAN」を見学してきましたので、少し紹介したいと思います。
 秋葉原駅を山手線沿いに北に出て、「AKB48カフェ」、「ガンダムカフェ」の前を抜けたところにあるのが「ちゃばら」で、(株)コンタンが運営する全国の食品を集めた「日本百貨店」が開設されています。
 この日本百貨店では、日本全国からモノづくりにこだわった職人の手による商品を集めて紹介することを目指して、東京に4店舗、大阪、横浜の店舗を構え、更にオンラインショップも運営しています。
 こちらのお店では、全国の食品が都道府県毎に紹介され、福井県のコーナーも設置されています。(店内の写真は撮れませんでしたので、詳しくはホームページでご覧ください。http://nippon-dept.jp/
 店内では、イベントコーナーも設けられ、訪問した日は千葉県の産品PRが行われており、他にもイートインコーナーやカフェも併設され、多くの来店客で賑わっていました。
 ふくい青山291や銀座の福井館だけでなく、福井の商品を紹介する場は広がっていますので、このようなところにもアンテナを張りも活用していく必要があるでしょう。
 また、この「ちゃばら」のワンブロック先の高架下を活用してJR東日本都市開発が整備したのが、「2k540 AKI-OKA ARTIZAN」という施設で、いろいろな工芸品を中心としたお店が集積しています。
 この「2k540 AKI-OKA ARTIZAN」は、秋葉原と御徒町の間の駐車場として使われていたJR高架下を再整備して、江戸時代に伝統工芸職人町として栄えた御徒町の伝統を見直して、新たな人の流れを作り出そうというものです。
 ホームページ(http://www.jrtk.jp/2k540/)によると、「2k540」というのは、東京駅から2キロと540mの地点にあるという意味で、高架下に50区画のプレハブ小屋のような「箱」が設けられ、店舗に、工房に、カフェに、体験に、と活用されています。
 工芸作家(クリエーター)が、工房で製作しながらショップも運営することで、街の人たちや来店客と交流し、新たな作品づくりへの刺激を受けることも狙っています。
 さすがに50店舗もあるといろいろな工房が集まっていて、木工品や陶器、袋物、革小物、鉄を使った装飾品、宝飾品など多種多様な作品を目にすることができますし、オーダーメイド対応や体験教室を行う店舗もあります。
 福井県からは、木製キーボードの発売で有名になった「hacoa」を展開する鯖江の山口工芸さんと増永眼鏡さんのお店が出店しています。
 イベントスペースも設けられ、この日は荒川区のものづくり企業の皆さんの紹介展示が行われていました。靴やカバン、雛人形から自転車まで、区内の事業者の方が参加し、その場で製作の模様が見られるなど、ものづくりを体感していただく工夫が行われていました。
 今後、ものづくり福井のアピールと新規開業者のチャレンジの場づくりの事例として、大いに参考になるものではないでしょうか。
 このような高架下を活用した取り組みが、全国でも同じように成功するとは限りませんが、地域に個性を作り出し、新たな人の流れを生み出そうとすると、相当な努力や関係者の力の結集が必要だということを強く感じました。
 福井県内においても、北陸新幹線の工事が進むと更に高架下の活用が課題となってきますが、高架下だけの活用ではなく周辺にある機能との連携と人の動きを考えた活用策が求められていくことになります。
 そのためにも、高架下の活用事例単体を見るのではなく、その周辺の機能や関わる人たちとのつながりを意識した整備計画が必要となってくるのではないでしょうか。

(峠岡伸行)

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秋葉原駅北には、
日本百貨店の展開する
「いいもの逸品市場 ちゃばら」が

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福井県産品コーナーもあります
(店内写真はHPで確認ください)

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高架の柱をむき出しにした空間演出

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50区画が用意され、いろいろな
クラフト工房兼直売所として
活用されている

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入り口には日本百貨店の
工芸品部門が

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高架橋の柱を取り込んだ
プレハブ小屋のようなボックスが並ぶ

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鯖江の山口工芸が展開する
hacoaの店舗も

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イベントスペースでは、荒川区の
工芸作品展が開催されていた

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