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イオンモール「LongBien」を視察

2017-03-10

 ベトナムの首都ハノイの訪問は2回目である。5年前に訪問した時と比較して、インフラの整備を中心として近代化が進んでいることを実感した。インフラ整備の一例としては、ノイバイ国際空港は快適な空港に整備されており、空港から市内へのアクセスも道路の整備や新しい橋がかけられていて便利になっていたことを実感。
 また、商店は大半が暗くて前近代的な店舗がほとんどであるが、僅かではあるが明るく近代的な店がみられるようになっていた。
 さて、昨年開発されたイオンモールは、あたかも日本にいるような錯覚を起こしてしまうほどの内容であった。

(1)イオンモールの全体的な印象

  • ①非常に良質なモールで日本の最近オープンしたモールに勝るとも劣らない品質である。
  • ②販売スタッフの教育もなされていてお客様に対して、笑顔での対応が目についた。
  • ③イオンの開発スタッフが良いモールを作り地域の活性化を図りたいという思い入れが素晴らしいと感じた。

(2)イオンがベトナムで展開している事業
 イオンが現在展開している事業と今後の展開は次のような予定である。

  • ①スーパー事業の展開は地元スーパーと資本提携を行って進めている。(南部ではシティマートと、北部ではフィビマートと提携)
  • ②コンビニ事業はミニストップを展開している。(現在は南部のみで20店舗)
  • ③SC事業は現在までに南部で3SC、北部で1SCを開発、運営を行っている。

(3)イオンモール「LongBien」について
 店舗開発担当者からヒアリングしたモールの概要については以下の通り。

  •  200億の投資で136店舗が入居している。
  •  土地は高い。東京のイオン村山より高かったとのこと。
  •  年間来店客数1400万人と多くの顧客を集客している。
  •  年間売上推定170億円(私の推定)
  •  対象客の平均月収は4万円を想定(夫婦で各2万円)している。
  •  最大1日22万人の来客があったなど、人気は高かった。そのため、正面のエスカレーターのモーターが燃けたほどの人気ぶりであるとのこと。
  •  全体的に業積は好調であるが、特にレストランの人気が高いようである。
  •  また、集客の目玉として、地域生活者のため遊園地をつくっている。日本で私たちの子供のころのテパートの屋上遊園地のイメージである。
  •  店舗の質が高く、こだわりの店舗デザインを施工している。
  •  楽しさの提供をコンセプトにしており、ちょっとおしゃれをして遊びに来ていただけるようにデザイン性が高くなっている。
  •  例えばシネマはレトロ.ノスタルジックなイメージを醸成していてシネマに入るだけでもウキウキする感じである。
  •  また、レストラン街はオープンで開放的な店づくりを展開していて、街の中でおしゃれに食事が楽しめる雰囲気である。

 テナントの業績は全体として良好のようである。日本から出店しているN水産は月商が1千万円と好調で、地元のお茶屋ワゴン一台で月商2百万を上げている。
 こうした業績が好調の背景には、テナントのリーシングや店づくりなどにイオンモールのスタッフがリーダーシップを発揮していることがあるようである。

(4)今後の展開
 イオンの開発スタッフは現在10人が常駐していて、今後は海外展開を積極的に行なっていく予定である。当面、ベトナムには2000億投資する。
 人口の多いアセアン地域の経済成長が今後予測される中で、イオンモールの開発が着実に進むことが予測される。こうしたグローバルな商業の動きは、今後の日本の商業にも少なからず影響をもたらすものと考察される。

(上村辰美)

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ハノイ市内にもオシャレな店が増える

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2015年10月にオープンした
イオンモール

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イオンモールに入るフィビマート

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正面入口にある
飲食街行エスカレーター

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子供連れで賑わうゲームコーナー

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フードコートで食事をする若者グループ

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