2012-11-22
妻と日帰り登山を行った。白山は、今年3回目だ。早朝4時30分に福井を出発。市ノ瀬からバス15分で別当出会いへ、登山開始が6時20分。コースは、観光新道から白山頂上を経て、トンビ岩コースから砂防新道を下った。日帰りでは初めてのコースである。登りはゆっくり、下りはハイペースで、14;50分に別当出会いに到着した。コースタイム9時間30分を1時間ばかり短縮。コースタイムをこんなに短縮できたのは、ずいぶん昔の20才代以来のことである(それ以降、必ずオーバーしていた)。15;00のバスで市ノ瀬へ行き、そこから自家用車で帰宅。日帰り白山はこれで4回目である。さすがに日帰りは疲れるが、山の上は放射線が強いので、回復は早い。
ところで、登山しているとき、同じまたは前後のグループの中に弱い人がいると、がぜん元気が出る。もちろんペースが落ちて、楽になることもあるが、精神面での変化のほうが大きい。
逆に、周りの人がみな元気で、自分だけがバテていたらどうだろう。とくに元気な人から「頑張れ」などと励まされたとしたら、ますますへばってしまう。この場合の「頑張れ」は、まさしく「上から目線」だからである。声をかけた人は、そのことによって優越感を感じ、ますます元気になる。災害被災者やうつ病の人が、同じような言葉をかけられたときに、かえって落ち込んだり反発するのと全く同じである。
すなわち、落ち込んでいる人を元気づけるために「頑張れ」と声をかける資格のある人は、その落ち込んでいる人より、誰がみても明らかに不幸な人でなければならない。登山の場合には、グループで一番ばてている人か、最近大きな不幸があった人だ。そうでなければ、逆効果になる。
もっとも(マラソン選手を沿道で応援するときのように)、場合によって「頑張れ」という言葉は、「私は、あなたを応援しています」という意味も込められているから、難しい。
(佐治眞悟)