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ジャカルタ訪問レポート(観光地の課題)

2013-04-05

 ジャカルタは、バリ島のようなリゾート地ではないので観光するような施設が少ないビジネスの街です。
 そんな中でも、海外から、インドネシア全土から観光客を集めるスポットと訪問しての感想を紹介します。

〈バタビア街はガタガタ〉
 コタ地区は、旧オランダ統治時代の建物が残り、風情がある地区とガイドブックで紹介され、その中心となっているのが「バタビア街」。そのまた中心の景観を担っているのが「カフェ・バタビア」で、19世紀の建物をレストランに改装して営業している。
 周囲には、ジャカルタ歴史博物館などインドネシアの人たちには興味の湧く(かもしれない)多くの観光スポットがあり、カフェの前にあるファタヒラ広場は、土曜日ということもあって多くの観光客であふれていた。
 しかし、残念なのは、周囲の歴史的な建物の多くが空き家になっていたり、壊れそうなまま放置されていること。モータリゼーションの進展なども空き家が増えた理由としてあげられているが、近代的なショッピングモールにお客を取られた形で、買い物客も減少していったのではと推測される。
 コタ地区には秋葉原のような電器街もあり、大型の電器街があるビルには人が集まっていますが、周囲のお店は空き店舗というより空きビルが目立ちます。こちらも所得上昇により消費行動が変化した影響ではないかと感じました。
 また、観光地とは言いながら、路地を入ると道路にはゴミが散乱し、水路にはゴミが山のようにたまっているなど悪臭が気になるほどで、こちらの問題も解決しないと、観光の再生には程遠い気がしました。

〈宗教施設も観光活用〉
 インドネシアは、イスラム教信者が9割近くを占める回教国。朝晩に街なかに流れるコーランを耳にすると、この国がイスラムの国と気がつく。
 今回訪問したイスティクラルモスクは、最大20万人が入る世界第3位の大きさを誇り、中に入ると日本から供給されたステンレスで作られた柱や屋根を見ることができる。  「イスティクラル」というのは開かれたという意味らしく、イスラム教徒以外でも訪れることができるそうで、私たちも快く施設の案内をしていただいた。
 日本人にとっては、まさに異文化で、外国人が永平寺を訪問するように、日本人やキリスト教の人たちにイスラム教を紹介する施設として、まだまだ活用できるのではないだろうか。
 私たちが訪問している際に、高校生の修学旅行のようなグループが中庭で記念写真を撮っていたが、地方都市や他の島からの修学旅行のスポットにもなっているようだ。
 もう一つの観光スポットが「独立記念塔」で、130mの高さに展望台があってジャカルタ全域が見渡せるのと同時に、地下にインドネシア独立運動を紹介する博物館があって、小学生を中心に修学旅行や野外学習のポイントになっています。
 訪問したのが土曜日の午前中ということもあってか、多くの子供たちのグループに会いました。
 さすがに、駐車場はお土産物屋で溢れ、小さいビーチパラソルと机だけの露天商がTシャツや飲物を売っていました。

 こちらも余談ですが、工業団地を訪問する際、ジャカルタを離れるとレストランが少ないので、日系工業団地が運営するゴルフ場のレストランで昼食を取りました。
 その際に、窓から見えた風景ですが、プレーする一人ずつにピンクのお揃いのコスチュームのキャディーさんが一人ずつついている様子。これが東南アジアのゴルフシーンなのかも知れませんが、私は初めて目にしたのでちょっとご紹介まで。

(峠岡伸行)

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コタ地区の中心にある有名なレストラン
カフェ・バタビア

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オランダ統治時代の建物をレストランに
改装、外国人客が多くみられる

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一筋入ると空き家や壊れかけた
歴史的な建物が多くみられる

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荘厳な雰囲気のモスク内部

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私たちも
独立記念塔をバックに記念写真

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独立記念塔をバックに
写真をとる小学生のグループ

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