2014-11-10
去る平成26年10月28日(火)に実施された(一社)中小企業診断協会主催の「中小企業経営診断シンポジウム」への参加と東京の注目スポットを訪問する視察研修会を1泊2日で実施し、会員10名が参加しました。
今回の経営診断シンポジウムでは、「ピンチはチャンス!~獺祭の成功にみる逆転経営スピリッツ~」と題して山口県の旭酒造(株)の桜井博志社長より基調講演が行われ、午後の第2分科会では、当協会が昨年調査研究事業で取り組んだ「日本の活力を牽引する元気なシニアのための起業・経営・診断マニュアル」について竹川充副会長より発表を行いました。
翌日は、築地の場内市場・場外市場や代官山「T-site」、神楽坂「ラカグ」、ラゾーナ川崎及び三国屋善五郎店の店舗見学を実施し、三国屋さんでは上村社長(当協会前会長)よりギフト市場に向けた取り組みや新商品開発などについても紹介いただきました。
【東京視察レポート】
1.築地市場見学
築地の場内市場、場外市場の自由見学を行った。
場内の魚河岸市場では、お目当ての海鮮丼を食べるために並ぶ観光客の長い行列が見られ、その中でも中国人観光客の姿を多く目にした。
仲卸市場は、9時以降の入場ということで、業者向けの取引終了後に見学したが、見たことのない魚や貝などが卸値で一般客にも買うことができ、遠方からの観光客というより近隣の主婦に利用されているようだ。
2.代官山T-site見学
TSUTAYAが開発したT-siteを訪問し、書店とレンタルで成長したTSUTAYAが、今後のビジネス展開を探る姿を体感した。
「書店は地域の文化を創る」と言われるほど、知識欲を擽られる場所であり、自然を感じ、座り読みで贅沢な時間を過ごせる「考える場」でもある。
施設内には、座り読みだけでなくお酒を飲みながら打ち合わせできる場所もあり、「人が集う場」づくりを目指しているように感じた。
3.神楽坂ラカグ見学
この10月にオープンした神楽坂の商業・文化施設の「ラカグ」を訪問。新潮社の倉庫を活用し、建物と周辺設計は隈健吾氏が、店舗の運営はサザビーリーグが行うという「文化、広場、商業」の複合機能を持った場所である。
商業施設としては売場面積が少なく、商品も高額なものが多く、特定の顧客層をターゲットにした個店と考える方が適切な感想で、新潮社の特徴である文化の香りを添えるため作家等の対談イベントが定期的に開催されるなど、採算よりも人が集う場所づくりを目指したような印象で、建物外に作られた階段状の広場が多くの若者に利用されていた。
4.ラゾーナ川崎・三国屋善五郎店舗見学
JR川崎駅に直結した東芝の工場跡地を活用したSCのラゾーナ川崎を訪問、福井の三国屋善五郎の店舗を訪問し、当協会の前会長の上村社長より、商品展開などについてお話を伺った。
駅に直結した中央広場では、毎週イベントが開催されるなど東京近郊では集客に成功している施設で、主婦層には普段使いのSCであり、家族向けには土日のレジャー使いのできるアミューズメントや飲食ゾーンも充実している。
今後も会員の皆様のご意見をいただきながら先進商業施設等の視察会を企画してまいりますので、ご参加よろしくお願いいたします。
(峠岡 伸行)